立花課長は今日も不機嫌
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翌日の月曜。
私が真っ先に向かったのは、言うまでもなく立花さんのところだった。
午前8時前。
この時間、人事部は立花さん以外に誰も出勤してきていない。
立花さんはきっと、新聞を広げて読み耽っているはず。
という予想抱きつつノックの後にドアを開くと、立花さんはデスクにいなかった。
――嘘、いないの?
USBメモリをギュッと握り締める。
朝イチで渡したかったのに。
小さくため息を吐いた時だった。
「人事部に何の用事だ」