立花課長は今日も不機嫌
このまま岩瀬さんを置き去りにするわけには……。
一緒に夜景を見ながらお酒を飲むくらいのお礼、立花さんを救えたのだから全然何のことはない。
立花さんはきっと、私が無理矢理それに付き合わされると勘違いしていて、自分のせいでそんなことになるのが引っ掛かってるだけだ。
……私にとっては悲しいことに、単なる会社の先輩として。
だから……
「立花さん、私、このまま帰るわけにはいかないです」
踏ん張って足を止めると、振り返った立花さんが眉根を寄せた。
「メール復元のことなら、立花さんは気にしなくて大丈夫です。私が勝手にしたことですから。それに、岩瀬さんとの約束も無理矢理じゃないですから、心配しないでください」
私の言葉に、更に顔をしかめる。
……信じていないんだろうか。