立花課長は今日も不機嫌

どうしてそうなるのか。


「そうなのぉ?」


良樹さんが疑いの眼差しを向ける。
立花さんは、聞こえないくらいの小さなため息を漏らした。


「兄貴こそ、店はどうしたんだよ」

「今日は臨時休業。今夜はこのホテルで集いがあったのよ」


……集い?


「まぁ、集いというよりは、カップリングって言った方が分かりやすいかしら?」

「カップリング……?」


それって、婚活パーティーみたいなものだろうか。

良樹さんがそこに参加するということは、つまり、その手の人たちが一堂に会したパーティ?

軽く想像してみたものの、あまりにも濃い画が浮かんできて、慌てて頭を振った。

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