立花課長は今日も不機嫌
「いえいえ……」
私が責める場面でもない。
それに……
「岩瀬さんが機転を利かせて、あの時に写真を撮ってくれていたから、無事に解決できたんです」
「そ、そうですか?」
パッと顔を輝かせる。
岩瀬さんだって、夜遅くまで警察で事情を聞かれて大変だっただろうに。
岩瀬さんこそ、私に純粋に巻き込まれてしまった人だ。
「本当にありがとうございました」
「い、いえっ、杏奈さんにそんなことを言ってもらえるなんて……僕、う、嬉しいです」
いつものように、ハンカチで額を拭った。
「杏奈さん、とにかく無事に全て終わって良かったですよね」