立花課長は今日も不機嫌
不意に現れた人影が、岩瀬さんに握られていた手をむんずと掴んだのだった。
――えっ!?
岩瀬さんから引き離すように伸びてきた手の持ち主。
それが――
「た、立花さん!?」
思いも寄らない人物だったものだから、私が驚くのも無理はない。
「悪いが、このウサギちゃんとの先約は俺なんだ」
先約?
……ウサギちゃんって、もしかしなくても……私?
立花さんの顔をキョトンと見上げていると、相変わらずの鋭い視線が向けられた。
岩瀬さんは突然登場してきた立花さんに目を丸くするばかり。
けれど、それに反論するような勇気は持っていないようだった。