立花課長は今日も不機嫌
「ああいうタイプは、甘く見たら面倒なことになるぞ」
恐る恐る口を開いた私に、立花さんの憮然とした表情。
「……はい?」
岩瀬さんはそんなに悪い人には思えないんだけれど……。
正直、びっくりはしたものの、立花さんが言うようなタイプには見えない。
あ……それじゃ、もしかして……
「助けてくれた……んですか?」
言葉を選びながら聞いてみる。
私が危険な目に遭っていると思って、助けに入ってくれたのかな。
「勘違いするな」
勝手に想像する私に強烈なストレートパンチがお見舞いされた。
……ですよね。
風紀委員長は、人助けは専門外だ。
ジロリと見下ろされて、身が縮まる。
「さっきの男に言った通り、先約があったまでのことだ」
「……先約?」
約束には身に覚えがない。