立花課長は今日も不機嫌
「“プリマベーラを辞めることをここに誓います”」
“……辞めることをここに誓います”
――って、え!?
ラストまで書いて、慌てて手を止める。
気付くのが遅すぎるのもいいところだ。
とそこで――……
「それでよし」
手帳は立花さんにまんまと取り上げられてしまった。
咄嗟に伸ばした手が空を切る。
「ちょっと待ってくださいっ」
「待たない」
「強引すぎますっ」
「こうでもしないと、佐伯は約束を守れないみたいだからな」
――うっ。
当たらずも遠からず。
そんなセリフに絶句してしまう。
立花さんのさすがの分析力に太刀打ちできない。
……でも、辞めないとは言っていない。
ただ、もう少し待ってほしいだけだ。