【短編】森田当麻の奇妙な休日
「私もまだまだだなー。尾行の腕をもっと磨かないと」
当麻にバレた、ということよりも、自分の尾行があまりにも下手すぎることにショックを受けた。
そのせいで、当麻の休日の秘密も暴けなかったし。
それから会話が無いまま、しばらく歩き続けると当麻が立ち止まった。
「……ん?」
顔をあげると、そこはピンクを基調とした外観の今時のお店の前。
看板には、『新しく開店!アイス専門店!』と丸文字で書かれていた。
……新しく開店のアイスの専門店?
どこかで聞いたことがある。
それを考えていると、当麻が優衣に何かを差し出した。