【短編】森田当麻の奇妙な休日


「当麻探偵!この間の七不思議の事件!見事でしたね!あれは、いつから犯人が分かってたんですか!?」

興奮気味でソファに座ってる当麻にマイクを向ける男性リポーター。

当麻は久々に着た黒スーツが暑苦しいのか、ネクタイを緩めながら答えた。

「ああ……。遺体を見つけたときにはもう、すぐに分かりましたよ。犯人は『一体誰が』って言ってましたし」

「そ、それだけで!?さすが、現代の明智小五郎です!!これからの当麻探偵の活躍に期待です!……では、以上中継でした!」

カメラに向かってリポーターが微笑み、当麻に向き直る。

「当麻探偵!お疲れさまでした!差し入れです」

リポーターが当麻に渡したのは、2枚の半券。

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