一瞬の風になれ
何か、すごい展開ではありませんか…?!
え?普通?
普通なん?
疑問を抱きながら先輩の横を歩く。
「足、大丈夫?」
「はい!」
先輩がニッコリ笑ってあたしの手を握った。
先輩の手は暑くて、夏には不似合い。
それと比べて冷え症のあたしは手が冷たい
ラッキー!
だったりして…
「手、きもちい」
「あはは、ありがとうございます」
あたしと先輩の間で揺れる手が、リズムよくて心地いい。
しばらく歩いて、先輩の家についた。