秘密の記憶は恋の契約
(どうしよう・・・なんか・・・困った・・・)


視線を泳がせ戸惑っていると、山崎さんがふっと笑った。

「でも・・・本当に偶然ですね、合コンで会うなんて。梅村さん、綾部さんと付き合ってるのかと思ってました」

「!?な、なんで・・・!?」

突然の指摘に、飲みかけのカシスオレンジを思わず少し吹き出してしまった。

慌てて、近くにあったおしぼりで口をゴシゴシ拭う私。

「佐々木さんが綾部さんのこと元カレだって言ったとき、梅村さん、すごく動揺してたでしょう。

オレも確かに驚いたけど・・・梅村さんの場合、完全に取り乱してたから」

「そ、そんなことは・・・」

確かに動揺はしてたけど・・・そんなにわかりやすく、態度に出ていたのだろうか。

恥ずかしくなって、私はモゴモゴ口ごもる。

「それに、綾部さんもすごく梅村さんのこと気にしてる感じだったので。もしかしたら・・・って」

「そ・・・そう、でしょうか・・・」

嘘をつくのもどうかと思ったけれど、取引先の相手に、恋人同士で仕事しているなんてわかったら、それはそれで恥ずかしい。


(それに・・・)
< 124 / 324 >

この作品をシェア

pagetop