最高の恋の見つけ方
運転する純の左手は私の右手を握り締める。


自分が何をしてるのか、分かってるつもりだけど、本当はどきどきしてる。



車を止めて、純が先に車をでて、助手席のドアを開けてくれた。私は時間をかけて、ゆっくり外にでる。純のマンションの地下駐車場。


エレベーターで、上階に上る間、私は純の顔が見れない。手を繋いでいるのがやっとだ。


ドアを開けて、初めて、純の部屋に入る。


綺麗に整頓された部屋。さすが研究者だけある。



壁に押し付けられて、唇を奪われる。心の準備も無くて、私は小刻みに震える。



「帰さないから」



さらに深いキスに意識が朦朧とする。

突然、純が身体を離した。



「こんなに、震えてるじゃない、今日はもう帰りな、送ってくから」



真っ赤になって、私は純をにらんだ。



「愛してほしいの、私、初めてじゃないから」


私の方から、純にキスした。





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