溺愛結婚!?〜ふたつ目の婚約指輪〜
 

私たちの会話を聞いていたかのようなタイミングで、吉本さんが私たちのテーブルに向かってくる。

その手がゆっくりと押しているワゴンには、ワインクーラーで冷やされているワインがある。
 
「濠、今日はありがとう。一生忘れない」

自然と口を突いて出た言葉は、私の心からの気持ち。

濠は肩をすくめただけで何も答えてくれないけれど、その表情だけで濠の気持ちがわかる。




『愛してる』





何度聞いても悦びに震えるその言葉を、視線が届けてくれた。





【 完 】



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