黄昏と嘘
チサトは思わず掴まれた腕を振りきろうとする。
そしてカノコはチサトのうやむやな態度に我慢しきれないように掴む腕に力を入れて大きな声で言った。
「ちょっと!
最近、チサトおかしい。
変!なんか隠してる!」
いきなりの声にチサトはビクッと肩を揺らす。
「あ…?
えっと、別に。
何もないよ?」
焦るチサトの答えにカノコはさっきよりも声が大きくなる。
「私に隠し事なんかできると思ってんの?」
焦るチサトだったが下から睨みつけるようにして言うカノコにチサトは言葉が出なかった。
「・・・」
やっぱり彼女に隠し事なんてことはできない。
そう思い、諦めて食堂の返却カウンターの上にかけられている大きな時計を見る。
このままでは今日、LL教室へ行ってる時間がなくなってしまう。
それにこんな状態になってしまってはもうこれ以上、逃げることもできない。
仕方ない、チサトは諦めてカノコに腕を放してもらうよう頼む。
「わかった、わかったから。
だから離して?」
チサトはもう一度席に着いて大きく深呼吸をしてからアキラと一緒に暮らし始めたいきさつを話始めた。