黄昏と嘘

え?


チサトは怒られると思っていたのに、そのアキラの言葉にどきんとして顔が真っ赤になる。
しかしアキラは表情も変えず電源の切れたパソコンをカバンに入れた。

「じゃ・・・じゃあ・・・っ!これからそうします!」

チサトの頭の中は混乱し、またとんでもないことを口走ってしまう。
アキラはそんなチサトの大声に顔を上げて、一瞬きょとんとした顔をした。

うわ、どうしよう、違う、違うんだってば。
そんなこと答えるつもりじゃなくて。


「そう?じゃ言ってみなさい」

チサトの思いを知ってか知らずかアキラは平然として答える。


「えっ・・・?あっ・・・えっと、アキ・・・」

まさか、そんなことを先生が言うなんて。


そう思いながらもどうにか答えようとするが、自分で言おうとする彼の名前に急に恥ずかしくなってしまい、そこまで言ってチサトは俯いてそのまま声は小さくなり、結局、最後まで言えなかった。

チサトが顔を真っ赤にして戸惑い、照れている姿を見て思わずアキラは笑う。
笑う、ということは彼女に心を許し始めている、はずなのだが、まだ彼はそのことに気付いてはいなかった。


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