黄昏と嘘

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5年前―――。



・・・・・・・・・買い物の帰り、花屋の前を通ったとき、可愛い花が目に付いた。
華やかで可愛い色、黄色、赤、オレンジ、ピンク、白。
春の陽気に花たちも歌うように揺れている。
思わずそんな花に誘われ、リョウコは立ち止まり、店先に並ぶそのガーベラを見つめる。

背中までの伸びたきれいな黒髪を丁寧にまとめ、クリップで止めているが、春風が彼女の首筋を通ったとき、時々ふわりと後れ毛が揺れる。


「きれいな色で可愛いでしょ?」

花屋の店員が店内から出てきてリョウコに笑顔で話しかける。
顔を上げれば少し小太りのデニムのエプロンをした中年くらいの女性が彼女を見ていた。


「ええ、そうですね」

リョウコは再び花に視線を戻して慈しむように見つめて答えた。
そんな彼女に花屋の店員はリョウコのことを花が好きな女性だと判断したのだろう。

「いかがですか?
お部屋が一瞬で華やかになりますよ?」

早口でそう言った。


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