願う場所、望む奇跡
この女に、偶然なんてある訳がない。
撮ったのは偶然でも、そこにいたのは偶然な訳がない。
何でストーカーまがいのことをしているのか、ようやく分かった。
俺の弱みを見つけて脅すためだったんだ。
これは、あきらかに俺のミス。
「お姉さんとキスなんて、よく出来るね。気持ち悪いよ」
これが、普通の反応なんだろうな。
だからと言って、やめる訳がないけど。
「義哉くんはさ、勘違いしているだけだよ。年上のお姉さんに酔って、恋していると勘違いしているだけ」
恋愛感情から否定された。
何でも分かっていますって感じが嫌だ。
恋愛経験豊富な訳じゃあるまいし。
「だから、あたしが忘れさせてあげる。
あたしと付き合えば分かるよ。自分がバカなことやっていたって」
にっこり笑って、俺に近づく。
「だいたい、夏希ちゃんよりあたしの方が可愛いし。こんな人と一緒にいると義哉くんの価値下げるよぉ。それに、あたしの方がキスもそれ以上のことも上手いしー」
耳元で囁くように言う。