願う場所、望む奇跡



それと同時に、女はいじめに遭っていた。

俺がモテるため、付き合ったヤツはいじめのターゲットになるらしい。

1対1で話しただけでもターゲットになるから、この女は前からいじめに遭っていたけど。


俺は、それを見て見ぬふり。

別に好きじゃねぇから、助ける必要もない。

脅して付き合えと言ったんだから、いじめに遭うことも分かっていただろうし。



「義哉くん、帰ろう」



右手に包帯をした痛々しい姿ではあるけど、笑顔で言う。

その怪我は、おそらくいじめのせい。

だけど、コイツはそのことを俺には言わない。

自分1人でなんとかしようとしている。

言わなくとも、隠そうとしているけど、バレバレ。

それでも俺は、我関せず。


コイツに話しかけられても、俺は答えず静かに立ち上がり教室を出る。

そのあとを、女はついてくる。



「川島さん、義哉くんの腰巾着?」


「やっぱり、ストーカーなだけかぁ。カップルにしては、会話なさすぎだし」



俺らの様子を見て、クラスのヤツらは笑いながらそんなことを言っている。




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