願う場所、望む奇跡
この女といるのは、校内限定。
あとは、帰る時ぐらいなもの。
それも、途中で別れる。
俺が家まで送る訳じゃない。
もちろんのこと、何もしていない。
手すら繋ぐことはしない。
そんなこと以前に、連絡先すら交換していない。
必要のないものだから。
でも、使い道を間違えてしまった女は、何も言わない。
やっぱり、バカだ。
「だけど、今の状況って付き合っているとは言わないよね。側から見れば、ただのストーカー」
笑いながら悠弥は言う。
「その現実に気づいていないとか、本当に好きなの?って思うけど」
「他の女に言われているんだから。気づいてはいるんじゃねぇ?」
「イヤ、それを認めていないんじゃ、気づいていないのと一緒」
相変わらず辛辣なセリフ。
俺と同等か、それ以上に冷たいヤツだと思う。
「どうせ、データ消去したらさよならだろ?」