願う場所、望む奇跡



その言葉に反応したのは莉亜さんだった。

嫌な表情は変えないままで。


この女、にっこり笑ってはいるけど、時々夏希を睨みつけている。

それを、莉亜さんも気づいたらしい。



「姉弟で嫉妬するって、めんどくさい女だね」



俺の耳元でコソッと呟いた。

たぶん、あのキスがあるからだろう。

この女の敵は、学校のヤツらじゃない。

俺が好きである夏希なんだ。



「そもそも、本当に彼女?義哉くんがあんな女選ぶの?」



一目見て、この女がどういう女か見抜いたらしい。

普通なら選ばないな。



「失礼ですねぇ。彼女ですぅ」



莉亜さんの言葉が聞こえたらしく、すぐさま反論する。

脅して手に入れたくせに、堂々と言い張るとは。



「へぇ……趣味悪いね」



さすが、悠弥の姉さんだ。

言葉が辛辣すぎる。




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