願う場所、望む奇跡
「姉弟ってだけで身近に感じられるからね。好きな子は、ほんの些細なことでも知りたがるんだよ」
「そういうものなの?」
恋をしたことがない私には分からない感情だ、なんて思っていると課長が入って来た。
「さぁ、会議を始める」
そう言って、会議が始まった。
さっきの答えない理由は、他にもある。
目上に対しての態度もそうだけど、仕事の姿勢も出来ていない。
学生感覚で仕事をしている。
だから、ミスを犯して怒られても、また同じことを繰り返す。
全然成長がない。
何でそんな人を使っているのか分からないぐらいだ。
なかなか話せなくても、大事な弟であることに変わりはない。
そんな弟を、モラルを疑うようなヤツらに差し出すことはしたくなかった。
「ちょっと、本当に来るの?」
仕事から帰る車の中で、私は助手席に座る莉亜に最後の確認をした。
「本当に行きますって。ご飯、ご馳走になります」
笑顔で言う莉亜に、私は呆れてしまう。