願う場所、望む奇跡
思わぬ訪問があり、思わぬ人に背中を押された。
ここで宣言したのだから、そう遠くない日に別れるのだろう。
だったら俺も、早めに邪魔者は排除しなくては。
データは削除済み。
あの女が納得しようがしまいが、俺は離れないと。
自然消滅が望めないのだから、きちんと言葉にするしかない。
そう思った俺は、すぐに行動に移した。
俺が自分で呼び出すと注目を集めてしまう。
それは嫌だから、悠弥に呼んでもらった。
悠弥には、松本宏樹との話しを全て話して。
「あ、義哉くんっ」
あまり人が来ない端の教室に呼び出した。
呼び出したのが俺だと分かると、満面の笑みで寄って来た。
「近寄るな」
いつも以上に冷たく言い放つ。
女は、意味が分からなくて首を傾げる。
「何で?彼女だからいいじゃない」
「俺は、あんたを彼女だと1度も言ったことねぇよ」
嘘ではない。
付き合うとも言った覚えはない。