願う場所、望む奇跡
「な、何?」
平常心でいたいのに、それは無理な話しで。
部屋着になった義哉は、少し無防備で色っぽくて。
直視出来る状態ではない。
「母さん、会社に泊まるって」
「……は?」
「仕事がいつ終わるか分からないからって」
本格的に仕事をやり始めたな。
義哉が来てからはセーブしていたのに。
でも、ちょおと待って。
ってことは、今日はこのまま2人きりってこと?
イヤイヤ、心臓持たないでしょ。
これは、早く自室にこもるべきだね。
「分かった。じゃあ、私は寝るね。おやすみ」
早口にそう言って部屋に戻ろうとしたけど、腕を引いて止められた。
ゆっくり振り向くと、義哉ががしっと私の腕を掴んでいる。
少し引いてみるけど、外れそうになかった。