願う場所、望む奇跡
「それで、見に行った時一目ぼれしたんだ。姉だと分かっていたけど、頭から離れなくて。その気持ちは再会した時に確信に変わった。
もう、姉弟だからとか関係ない。夏希が好きなんだ」
私の手を取り、真剣に言ってくる義哉を直視出来ない。
抱きつきたいほど嬉しいはずなのに、なかなか受け入れられない。
「でも……誰にも祝福されない。誰にも言えないよ?」
「祝福されたい訳じゃない。誰にも言えなくても、俺は夏希が隣にいればそれでいい」
「結婚とかも出来ないよ?」
「もちろん分かっている。それでも、夏希以外と幸せになるつもりはないから」
「……モテるのに、何で私なんか……」
「好きになるのに、理由がいる?
モテて選びたい放題でも、夏希を選ぶ」
私が何を言っても、即返してくる。
それでも、なんとか逃げようと必死で考える。
辛い想いをするのは、私だけでいいはず。
義哉はまだ若いから戻れるんだ。
そう思って言葉を考えていたけど、掴んでいた私の手を引いて、私は倒れ込むようにして義哉に抱きしめられた。