願う場所、望む奇跡
ガールズトークで盛り上がった私たちだけど、夜は莉亜が彼氏とだったために明るいうちに帰って来た。
駅で別れた莉亜は、彼氏に逢うからか幸せそうだった。
そんな莉亜を見ていると、私も彼氏が欲しいな、なんて思ったりするけどね。
そんなことを思いながら家に向かっている途中、学生らしき若い男女の集団がいた。
よく見ると、派手めの女の子数人と一緒にいたのは義哉だった。
何でこんなところにいるのか分からないけど、どことなく空気が重い。
女の子たちは笑顔でいるのに対し、義哉は表情がなかった。
女の子たちが話しているのに、何の反応も示さない。
まるで、そこには存在していないかのように。
冷たいとも思える態度を取られているのにもかかわらず、女の子たちは義哉に話しかけている。
周りから見たら不思議な光景だ。
義哉が歩き出せばついて歩き、止まれば全員が止まる。
一体、何がしたいのだろう。
「夏希っ!」
避けては通れなかったため、なんとなく義哉たちの様子を見ていたら、不意に名前を呼ばれた。
そして、目が合った。