願う場所、望む奇跡
「邪魔なのは、あの女だけ。家を知られたらヤバイかも」
「そっか。それだけは気を付けないといけないね」
「……悪いな。俺があんな写真を撮られたばかりに……」
「あの時は仕方ないよ。私も悪かったと思うし……」
義哉の嫉妬で起きてしまったこととはいえ、元々何もせず諦めて松本くんと付き合った私が悪いんだと思う。
少しでも何か行動を起こしていたら、あの子に狙われることもなかったのに。
「もう、なったものは仕方ないよ。あとは、この先どうするかだよ」
明るくにっこり笑って言った。
あの日より前には戻れない。
だから、先のことを考えるべきだ。
ただでさえ、姉弟なのだから問題は山積みなんだ。
「この先のこと、ね。それについては、話したいことがある」
真剣な眼差しで言われて、反射的に頷いた。
「そのための2人きりでもあるから。とにかく、今は楽しもうか」
「そうだね」