願う場所、望む奇跡
それを目の当たりにすると、義哉と2人なんだと実感してしまい、ドキドキが止まらなくなる。
こんなんで大丈夫だろうかと思いながら、食事を作ることに集中する。
「手伝おうか?」
「わぁっ」
周りを気にしていなかったため、急に声がして驚いた。
隣では、クスクス笑いながら義哉が覗いていた。
「驚かせたみたいでごめん。そんなに集中しているとは思わなくて」
「あ、ううん。私こそ、周りを見ていなかったから……」
「今日は何?カレー?」
「う、うん、そう。簡単だしね」
「じゃあ、俺こっちやるよ。姉さんは切ってて」
「え?あ、分かった……」
何も言っていないのに、手伝ってくれた。
隣にいるのは、凄く緊張するし手が震えた。
だけど、義哉は普通通り。
なんだか、少し悔しい気もする。
それと、新鮮でもある。
男の人と並んで料理することなんて初めてのことだから。