螺旋上の赤
(よしっと……あとは乾かすだけ!)
ドライヤーを取り出して、有の靴を乾かし始める。
(アレックスも乾かさなきゃ。)
アレックスの額の茶色い髪が気持ちよさそうになびいている。
この間、両者無言である。
割とおしゃべりだと自負している私には、この空気は耐え切れない。
「じゃあ、質問を変えます!どんな髪型が好きなの?
ほら、強要するくらいだからよっぽど好きな髪型があるんでしょ?」
有は相変わらず私とは目を合わせず、仏頂面をしている。
(うーん、ちょっと意地悪な言い方だったかな?)
でも気になる。
なんでだろ。
普段は他人の好みなんて詮索しようとも思わないのに。
ブオー……
ドライヤーの音だけが鳴り響く。
このどんよりとした空気の中、アレックスだけが温風に吹かれて気持ちよさそうにバカンスを楽しんでいた。
ドライヤーを取り出して、有の靴を乾かし始める。
(アレックスも乾かさなきゃ。)
アレックスの額の茶色い髪が気持ちよさそうになびいている。
この間、両者無言である。
割とおしゃべりだと自負している私には、この空気は耐え切れない。
「じゃあ、質問を変えます!どんな髪型が好きなの?
ほら、強要するくらいだからよっぽど好きな髪型があるんでしょ?」
有は相変わらず私とは目を合わせず、仏頂面をしている。
(うーん、ちょっと意地悪な言い方だったかな?)
でも気になる。
なんでだろ。
普段は他人の好みなんて詮索しようとも思わないのに。
ブオー……
ドライヤーの音だけが鳴り響く。
このどんよりとした空気の中、アレックスだけが温風に吹かれて気持ちよさそうにバカンスを楽しんでいた。