銀座のホステスには、秘密がある
「サラちゃんっていいね。もう見た目もだし。頭良さそうだし。声がセクシー」

まっつん教頭は、さすが口が上手い。

「アタシもですよ、まっつん教頭。教頭のちょっと大人のレッスン覚えてますよ」
「覚えてんの?女の子なのに?あれね~、今もやってるよ。あはは……サラちゃん見かけによらずエロだな。俺の授業覚えてるって。ねぇねぇ、どんなの覚えてるの?」
「おい。まっつん。それ以上はやらしすぎるぞ」

高校生の頃ってそんなことばっかに興味があったような気がする。
特に充伸はそういう話が大好きだった。

「やっぱ俺、サラちゃんタイプ」
「寄るな。エロ菌がうつる」
「なんだよ上杉ちゃんこそ。ミキさんとこに戻れよ」

は?だれ?

「ふるー!まっつん、いつの話してんの?もういないって」
殿は嬉しそうに笑ってる。
でもアタシの胸の中はザワザワと落ち着かない。

「上杉ちゃん、大好きだったじゃん」
「誰ですか?ミキさんって」
「上杉ちゃんが入れあげてた銀座の娘。それはもうちっちゃくて可愛くて、ちょっと天然だったよな?」
「おい、まっつん」
「上杉ちゃんのど真ん中。この人、守ってあげたくなるタイプにのめり込むの。で、すぐ騙されんの」

あはは……と大笑いするまっつん教頭。
「言うなよー」って照れ笑いする殿。

二人に遅れて
「そうなんですか。上杉さんのタイプって今も変わってないですね」


アタシは笑顔を作った。
< 59 / 222 >

この作品をシェア

pagetop