銀座のホステスには、秘密がある
だから、やめとけば良かったんだ……
「だいたいさ。二人で暮らしてるって言う割には、ほとんど男物がないじゃない。歯ブラシだって一個だし、靴だってないし。ベッドだってシングルだし。あんた、よくこれであたしが騙せると思ったわね?その神経の太さだけは認めてあげるけど」
完敗だ。
「で?どんな仕事してたらこんなセレブな生活ができんの?」
いつから気付いてたんだろ。
いくつになってもアタシはこの人に勝てない。
もう、やだ。
「銀座で働いてる」
「ニューハーフとして?」
「ううん。女として」
「え?」
「周りはアタシが女じゃないって知らない」
「……」
姉ちゃんが固まってる。
ちょっとやそっとじゃ動揺しない姉の、目を見開いた顔が見られた。
してやったりって一瞬思ったけど、そういう雰囲気じゃない。
「どうやって?」
「普通に。化粧とかで」
「できるの?」
「どういう意味?」
「晶が女になれたの?」
「うん。なれた」
変な会話だと思う。
だけど、姉ちゃんは納得したみたいで、
「良かったじゃない」
って言いながら、ソファーに座り直した。
良かったのか?
「あんた、前は辛そうだったもんね」
「いつ?」
「ずっと。小さい頃はあたしの服のおさがりを喜んで着てたじゃん。でも大きくなるにつれて、それがおかしいことだと気付いて、我慢してたでしょ?あたし、ずっと可哀想だなって思ってた」
「そんな風には見えなかった」
「だって、あたしにも友達がいたからさ、あんたのそういうのを友達に知られたくなかったのよ。だから男らしくなってもらいたかったの。でも、今、反省してる。やりたいようにやらしてあげてれば良かったってね。ごめんね、晶」
「……別に……」
胸の奥からこみ上げるものがある。
姉ちゃんに、涙なんか見せられるもんか。
「晶。あんたの女になった姿、見てみたい」
「だいたいさ。二人で暮らしてるって言う割には、ほとんど男物がないじゃない。歯ブラシだって一個だし、靴だってないし。ベッドだってシングルだし。あんた、よくこれであたしが騙せると思ったわね?その神経の太さだけは認めてあげるけど」
完敗だ。
「で?どんな仕事してたらこんなセレブな生活ができんの?」
いつから気付いてたんだろ。
いくつになってもアタシはこの人に勝てない。
もう、やだ。
「銀座で働いてる」
「ニューハーフとして?」
「ううん。女として」
「え?」
「周りはアタシが女じゃないって知らない」
「……」
姉ちゃんが固まってる。
ちょっとやそっとじゃ動揺しない姉の、目を見開いた顔が見られた。
してやったりって一瞬思ったけど、そういう雰囲気じゃない。
「どうやって?」
「普通に。化粧とかで」
「できるの?」
「どういう意味?」
「晶が女になれたの?」
「うん。なれた」
変な会話だと思う。
だけど、姉ちゃんは納得したみたいで、
「良かったじゃない」
って言いながら、ソファーに座り直した。
良かったのか?
「あんた、前は辛そうだったもんね」
「いつ?」
「ずっと。小さい頃はあたしの服のおさがりを喜んで着てたじゃん。でも大きくなるにつれて、それがおかしいことだと気付いて、我慢してたでしょ?あたし、ずっと可哀想だなって思ってた」
「そんな風には見えなかった」
「だって、あたしにも友達がいたからさ、あんたのそういうのを友達に知られたくなかったのよ。だから男らしくなってもらいたかったの。でも、今、反省してる。やりたいようにやらしてあげてれば良かったってね。ごめんね、晶」
「……別に……」
胸の奥からこみ上げるものがある。
姉ちゃんに、涙なんか見せられるもんか。
「晶。あんたの女になった姿、見てみたい」