センターマイクの君へ(仮)
「じゃー、ルールーを決めようか!」
「ルール…?」
鳥井を追いかけキッチンへと向かうと、鳥井は兄のカップを荒い夕飯の準備に取り掛かった。
「座りなよ」
対面式のキッチンには、2個イスが置かれている。親が家でホームパーティーを昔していたためそのままの状態で残っている。ルイは鳥井に勧められイスに座った。
「まずは、敬語は無し!」
「…え?」
手際よく野菜を切っていく鳥井は、そんなことをしているときまで笑顔だ。
「敬語を使うべきなのは俺の方だし…」
「別に鳥井さんが使う必要は…」
鳥井は使う必要はない。なぜならルイより年上だからだ。だが鳥井は、居候させてもらってお金まで借りてるんだから敬語を使うべきなのは俺だと言い張る。
「年上の人に敬語を使われるのは…ちょっと…」
気が引けてしまう。聞いていれば慣れるかもしれないが、これが外でもこの状態だと、周りは不思議に思うだろう。