センターマイクの君へ(仮)
「まだ50万で安心したー!」
「安心?!何いってんの?」
のんびりと言う兄に苛立ち少し怒鳴り口調で言うと、兄はサっと起き上がりコーヒーを一口飲み冷静に言った。
「もっとある人はもっとあるからな…50万くらいだとこっちも手の貸しようがあるだろ?一千万だとか言われたらちょっと困るけどな」
鳥井はずっと苦笑いを浮かべていた。まぁ、ここで笑ってたらぶん殴ってるけど…
「それに、親友の頼みだしな…、昔は世話になったし。返せるときに返しておかないと…」
「そ、それはそうかもしれないけど…」
兄のお金だから、兄がどう使おうが自由だけど…ルイは鳥井の表情を伺いながらもひとつの疑問を言葉にした
「それって、返してもらえるの?」
兄はルイの質問にも顔色を変えず、またコーヒーを口にする。
鳥井は申し訳なさそうな表情を浮かべゆっくりと口を開いた。