センターマイクの君へ(仮)


「ありがとう」

 撫でられ下を向きながらそう言うと、兄はクスっと笑う。

「シノブには家賃代として家事全て任せるから!」


「あと、シノブの部屋はルイの横になったから」
「わかった」

 ルイの隣の部屋は、昔両親の部屋だった場所だ。
 今は二人がいないため物置となっていた。といっても、そんなに大して物は置いていない。

「シノブは料理美味いからな~。楽しみだ!」

 兄はコップをキッチンに置くと欠伸をしリビングから出ようとしている。おそらく、部屋に戻って寝るつもりだろう。

「ハル、寝るの?」

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