隣のあなた。


何かあったら困るからって
敦司さんにスペアを渡していた。

もちろん、私も敦司さんの部屋のスペアを預かっていた。



「やっぱり部屋、リフォームしない?部屋の壁、ぶち壊してさ……」


リフォームしなくても二人で住める広さではあった。けどどちらも手放したくない。手放したら、誰かが隣に住むと思うと少し嫌だった。


『リフォームするお金はありません』


私が言うと敦司さんはため息をついた。
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