隣のあなた。
確かに……
敦司さんと二人でいたら
敦司さんが仕事に行っている時
私は一人だ。
出張だってあるし
お付き合いで遅くなることだってある
けど……
それとこれとは何か違う。
『お義父さん、ありがとうございます』
『……けど、私は敦司さんとのマンションへ戻ります』
『確かに、お義父さんが言うように私も皆さんがいてホッとします。けど守られているだけじゃダメなんです……だから、ごめんなさい』
私が頭を下げて謝ると
「いや、私の我儘だから紗織が謝ることじゃないよ」