君の隣




それから、数日後の7月3日の早朝。




次は、田ノ浦に上陸。




二手に別れて、大里(だいり)を占領した。




しかし、奇兵隊の他の隊の人や多くの人が、亡くなった。




なつ「谷総督。奇兵隊の小隊司令の阿川殿が、討ち死にです。」



高杉「そうか・・・。ケホッ。」




高杉の顔色があまり良くない。




なつ「谷総督。顔色が・・・。」



高杉「大丈夫だ・・・。」





背中をさすろうとすると、手で制される。



いつもなら、抱きしめたり、私を、側に置きたがるのに、最近、私を遠ざけようとする。




何か、変。



私は、谷の態度と、顔色が悪いのが気になった。





それとも、もう、私のこと、どうでも良くなったとか・・・?





私は、寂しい気持ちに蓋をした。



所詮は、妾・・・。飽きたら棄てられるのは、わかってたことだ。





でも、今、そんな事を言ってる時でない。




私は、拳に力を入れた。





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