明日晴れるといいね!
「じゃあ練習と行きますか。今日はイーマイナーから」
 「了解しました。その後因数分解教えるから」

 次々とコードを覚えていく美和に涼子は
 「やっぱ音楽の素養がある人は違うわ。これだとすぐ追い越されちゃうね」
 「いえまだまだです。私も早く自分の歌を作れるようになりたい」

 「この調子だと私なんかよりいい歌すぐ作れるよ。おおこわ」
 二人は顔を見合わせ笑った。

 「今日はこの辺にしとこ。あんましやるとここに来る理由なくなるし」
 「そんなこと。いつでも来てください。一緒に勉強もしなくちゃいけないし」

 「ありがと。でも今日はここまで。また来るわ。しっかり練習しとくように。因数分解は次の機会ということで。それじゃあとりあえず歌いに行ってくるわ」

 「ええ頑張ってください。またよろしくお願いします」
 そういうと涼子は手を振りながら家を後にした。
 涼子に教えてもらったコードを爪弾きながら美和は今頃父はなにしてるんだろとふと思った。
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