恋する淑女は、会議室で夢を見る
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次の日、真優は専務室で
桐谷専務と一緒に、会議の資料の準備をしていた。
「これが済んだら君は帰っていいよ
6時に迎えに行くから」
「はいわかりました」
と、答えた真優は
チラリと専務を見て少し考えた。
―― 私の恋愛に口を出すのだから、こっちにだって聞く権利はある
「あの…
専務には、恋人とかいらっしゃらないんですか?」
ツンと澄ましてそう聞くと
書類の上に視線を走らせながら、
専務は、「そんな面倒なものはいない」と言う。
「え!面倒って ひどーーい
じゃあ お友達は?
いるんですよね?女性のお友達」
「まあね いるよ」
「ふーん…」
氷室先輩が”彼女さん”はいないけど、キスする相手は沢山いるのと
同じということだろうか?
そんなことを思いながら、
怪しげに専務を覗きこむと
「青木くん」
と、書類を分けていた専務が顔を上げて真優を見た。
「はい?」
「君が”恋人”について語るには10年早い!
ここを見ろ
どうやったら ”変化” が ”恋歌”に変換されるんだ? え?」
「へっ!?
… あれれ?」
「あれれじゃない
さっさと 作り直し!」
「すいませんっ!」