恋する淑女は、会議室で夢を見る



「なにしろ、あれですのでね」

鈴木翼は会場の奥にチラリと視線を投げた。

その視線の先には西園寺洸がいて
沢山の女性に囲まれている。



「他社との交流を深めるとか
 そういうことはしないのか?」

「…ええ、まぁ
 それなりに」

言い淀む鈴木翼を見て、遥人はクスッと笑う。


パーティ会場で、”生徒会長”が遥人や仁のところに来る時は
面倒な相手から逃げる理由である事が多いからだ。



「ちなみに、あなたの可愛らしい秘書は
 廊下でナンパされていましたよ」



「ナンパ?

 … M&M?」



鈴木翼ははっきりと答えず
あやふやに微笑むと

「そういえば…
 社名M&Mに関する噂をご存じですか?」

と言った。


「いや」



「噂ではMの1つは自分のイニシャル
 もう1つのMは愛する人のイニシャルだそうです」




・・・
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