恋する淑女は、会議室で夢を見る


*...*...*...*...*






―― どうしよう…


月曜日、
出勤した真優は自分の席に座るやいなや
大きなため息をついた。




―― まさか先輩が、
あの送別会でそんな話をしていたとは…


思い込みとは恐ろしいものである。
言葉は聞こえなくても、
真優はてっきり、自分が励まされる何かを言われたものと信じて疑わなかった。

そう信じた理由は
キスを拒んだあの日、
自分たちの関係は、もう終わったと思っていたからに他ならない。

でも、あの時辛そうに顔を歪めた先輩は、
真優から気持ちが離れていったわけではなかったのだ…。



昨日、電話で約束していた通り、
真優は絵理と会った。


送別会での誤解。
好きだと言われたこと。

包み隠さず全てを話すと、

『ほらねー
 やっぱりそうだったじゃない』

親友の絵理は、呆れたようにため息をついた。



『マー先輩が真優と会わないようになったのは、
 全部説明がつくわ
 卒業するまでは、司法試験の勉強のためで
 卒業してからはずっと起業するために奔走してたのね』




・・・
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