恋する淑女は、会議室で夢を見る


次に続く言葉に興味津々の真優がじーーっと専務を見ると
書類をずらして真優を見た桐谷専務は

「ふーん
 今度はお見合いで悩んでるんだ」
と言った。




「そんなこと…ありません」

ゆっくりと席を立ち
真優の前に来て、追加の資料を置いた専務は
作業用のテーブルに軽く腰を下ろし
真優を覗きこむようにして見た。



「何度も言うけど…」



「… なんですか」


「君がここで秘書をしている限り
 君は結婚どころか 恋人をつくることも ” な し ” ね」

「じゃー専務
 図らずも そうなりそうになってしまった場合は
 専務が助けてくださいよ」

「…わかった
 早々に準備しよう」

「――
 へ?」


一体何を言いだすのかと驚く真優に
トントンとテーブルを叩いた専務はニッコリと笑った。


「ということで、時間まであと5分だけど
 仕上がるのかな」

「あっ!

 はいっ」
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