恋する淑女は、会議室で夢を見る
「…あの時は確かに
でも、ごめん
君のことはもう」
「真優とはとっくに終わってるって、言ってたじゃない
ほしいのは財力?」
「そういうわけじゃないよ」
「もっと会社を大きくしたい
金がほしいって言ってたわよね?」
―― マリア先輩?
「いや、それは別に」
「だったら何? どうして?
私が資産家の娘ならそれでも別れた?」
マリア先輩は真優の大学のサークルの先輩で、マー先輩とは同級生だった。
「私、妊娠してるかもしれないの」
「え」
「えっ!!」
驚いたのは白木匡だけでない。
真優も思わず声を上げてしまった。
真優の声に、2人が振り返った。
「「真優」」
「あ!」
「…真優 真優っ
違うんだ これには訳がっ」
条件反射のように逃げ出そうとした真優の背中を、マリアの声が追いかけた。
「真優! ごめん
ごめんねっ!」
「…マリア先輩」
振り返るとマリアは泣いていて、真優に手を合わせている。