恋する淑女は、会議室で夢を見る
営業部の自分の席に戻ると、
女子の同僚や先輩達に
「桐谷専務の秘書になるの!?」
「真優!ほんとに?」
と、待ち構えていたように詰め寄られた。
「… そうみたい」
「うわー!!」
「真優、すごい!」
異動のことを知らなかったらしい部長や課長達にも、なんだかんだと聞かれ
真優はしばらく仕事にならなかった。
「打ち合わせ 一緒に行くか?」
「え?
はいっ!!!」
見かねたように
真優に声を掛けたのは、氷室先輩だ。
・・・
打ち合わせは予定していたより早く終わり
「ちょっとお茶していくか」、と氷室先輩が真優を誘った。
「はいっ!」
カランカラン
ドアベルを鳴らしながら入った路地裏の静かなカフェは
本を読んでいる客が1人だけ。
席に座って一息つくと
氷室先輩はカサッと書類を広げて読み始めた。