初愛
「6組か……志帆またあいつがなんかいってきたらいいなよ!!」
ユカが私に心配そうにいう…そしてクラスのみんなも頷く。なんていいクラスなんだと思いみんなに頭を下げ続ける。
志帆、みんなが思ってるほど純粋な女じゃないのに……
でも6組で言葉を濁らしたユカが気になって聞いてみた。
「ユカちぃ…何で6組を気にするの??」
ユカは一度困った顔をしながら話し出す
「うんとね…6組は男子だけなの知ってるよね??」
うちの学校は元々男子校で共学になったのはつい5年前のことそれがあってか男子の数が多く1〜5組は混合で6組だけが男子だけでとなりのクラスといっても教室は結構離れている。
「その6組はバカもだけど普通以上に問題児が多いんだ…とくにいつも偉そうに歩いてるグループあるでしょ??」
「志帆知ってるよ〜真ん中の人みんなキャーキャーいってるよね♪」
「あれが一番危ないのよ…確かにあのグループはみんなかっこよくてその中でも飛び抜けてかっこいいけど彼はこの学校だけではなく他の学校でもみんなビビってる…だからあんまりかかわらないようにしたいんだけど…あの金髪が来たってことはなんか不安だな…」
そんなことをはなしていると終了のチャイムが鳴り、みんな解散する。
ユカは最後の最後まで何かあったら連絡しろと強く言う。でも今の志帆は彼氏に何て言おうか考えるのに必死だ…
そんなとき教室の入り口からケイが手招きする。
「ほら行こう!!」
ケイが志帆の手を引っ張ろうとする。
「ケイ待って…志帆は1人で大丈夫!!!」
「え???」
「志帆のことだから自分で切りつけてくる!!」
ケイは一瞬不安な顔をしたけどすぐ笑顔になって志帆の背中を押して
「頑張れ」
って言ってくれた。
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