笑顔の行方~バスケットが繋いだ恋~
そう言えば佐々木くん、
『東京に行くから』と金曜日の飲み会に来れなかったんだっけ。

「わ~いマカロン!
佐々木くん、ありがと。
よし陽泉、午後のティータイムまで頑張るよ」
紗英ちゃんも笑顔で田島さんに答える。
それに支社長がちょっと苦い顔で、
「ティータイムまでじゃなく、就業の時間までしっかり頑張ってくれよ」
と嘆いていた。

3時ちょっと過ぎ、紗英ちゃんと私はみんなの分のアイスコーヒー&アイスティーをいれて、マカロンと一緒に配った。
色とりどりのかわいいマカロン。食べるのがもったいない。
だけど佐々木くんに
「ありがとう」とお礼を言って口に入れた。
一口で食べられるマカロンは、甘さも控えめで、男性にも好評だった。

おやつを食べたあとも気合いを入れて仕事をして、私と紗英ちゃんは定時に終わることが出来た。
一緒にオフィスを出ると、そのままスーパーに向かう。夕飯に夏野菜のカレーを作ることになり、野菜やお肉·カレーのルーなどを買って帰った。
私が野菜を切り、炒めて煮ている間に、紗英ちゃんがご飯をセットしてサラダを作る。
そうして、ご飯が炊けるとほぼ同時にカレーも完成!お皿に盛り付けテーブルに運ぶと、2人で
「いただきます」と言って食べはじめた。
梅雨も終わりが近づき、暑い日が続いて食欲が落ち気味なとき、スパイシーな野菜たっぷりのカレーは、私たちの食欲をそそった。
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