残業しないで帰りたい!

「すんませんでした!以後気を付けますんで、これからもやらせてくださいっ!」

大塚はでかい声を出して頭をバッと下げた。

やめてよ、ごめん。俺もいつもの俺じゃなかった。

「……うん、わかったんならいいよ」

なんだかばつが悪くなってしまい、目も合わせずにそんなことを言って席を立つと、煙草片手にフラフラと非常階段を7階まで登った。

そして今に至る。

あーあ。
管理職会行きたくない。

大塚のヤツ、絶対にまだビビってるもん。隣でビクビクされんのイヤだなあ。
俺、そういう柄じゃないのにさ。

ため息をついてから空を見上げ、心の中で叫んだ。

青山さーん!好きだー!

管理職会、行きたくなーい!

心の中で叫んだところで何もスッキリしない。

なんなら思いっきり大声で叫んでみる?
いやいや、無理だから。

はあぁー……。
管理職会も大塚もどうだっていい。

青山さんに怖いと思われているなんて耐えられない。なんとか誤解を解きたい。
どうしたら汚名挽回できる?

昨日はゼロからの出発だった。
楽しくてほのぼのと暖かくて、間違いなくいい雰囲気だったのに。
今となっては嫌われて、マイナスの状態から挽回しないといけないなんて。

階段の隅に腰かけて煙草を携帯灰皿に入れて火を消すと、ため息をついて頭を壁にもたれかけた。

次の瞬間。

バンッ!!

扉が開いた。

んー?誰?
やる気のないまま扉を眺めた。

でも。
なんということだろう……。

出てきたのは、青山さんだった。
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