残業しないで帰りたい!

いずれにしても、青山さんは間違いなく男嫌いで、今まで男を避けてきたはずだ。

だからこそ……。
男をよく知らないんじゃないの?
君は男をわかっていない。
男を利用する女の気持ちもわからないだろう。
その上、君は優しくてお人好しだ。

だから騙される。

あんな風に部屋に閉じ込められたりして。
男に触られたりして……。

何も考えずに信じていたら、悪い奴に騙されちゃうよ。

すごく心配……。

また同じようなことがあるんじゃないかって、次は奪われてしまうんじゃないかって、一人で勝手に不安になって、一人で勝手に焦りを感じた。

君には俺のそばにいてほしい。
俺の手の届く範囲にいてほしい。

俺はもうダメだ。
君に狂ってるんだ。
君のことを想うと居ても立ってもいられない。

君を守りたい。
もう怖い思いなんてさせたくない。

初めて思ったんだよ。

誰かのことが大切だなんて。
誰かのことを守りたいなんて。

青白く死んだように動かなかった君が目を覚まして動き出した時、実感した。

生きていて良かった。
生きている君が目の前で動いている。

これ以上ない幸せ。

だって、死んでしまったらもう動かない。
体も、心も、時間も。

君とはいっぱい話をしたいんだ。
たくさんの時間を君と過ごしたい。

もう、後悔はしたくないんだ。
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