残業しないで帰りたい!
俺は今まで素直になんてなれなかった。
特にこんな年になってしまうと、素直になるのは難しい。
傷つかない方法を経験から学んで、ますます臆病になっていく。
俺は今までいつも現実から目をそらして、ただのろくでなしのくせに刹那的だなんてカッコつけた体のいい言い訳をして、他人は目の前を流れていくだけだと思い込んでいた。
真っ正面から誰かとぶつかることなんて、いい意味でも悪い意味でもなかった。
今となっては、もはや何が自分の素直な姿なのかすらわからない。
でも、君の前にいると、どういうわけか俺はおかしくなる。
自分を止められなくて、突っ走って、そのくせすぐに後悔する。
君の前にいる俺は素直というより、気持ちが溢れて止められなくて、出したくもない素が出てどうしようもなく情けない状態でしかない。
ここまで狂うなんて……。
自分でも驚くよ。
俺みたいなオッサンが君みたいな若い女の子に素直に恋をして、バッサリ拒絶なんかされたら致命傷だ。精神的にも社会的にも。
間違いなく灰になる。
それでも……。
二度と立ち直れなくても、二度と恋ができなくても、世界中から指を指されて笑われてもかまわない。
今まで自分を守るために積み重ねてきた常識の壁をぶち壊して、素の自分で、一から君と恋を始めたい。
君と素直に恋をして、一途に愛して、一生大事にすることができたらどれほど幸せだろう。
君に必要とされ、君に愛されることができたら、それは想像を絶するほどの幸せだろう。
俺は傷ついてもかまわない。
本当にかまわない。
フラれたら空に叫ぶから!
だから、俺と付き合ってほしいんだ。
俺の恋人になって、俺のそばにいてほしいんだ。