残業しないで帰りたい!
至近距離でじっと見つめる。
「香奈ちゃんは可愛いよ。すごく可愛い。世界一可愛い」
「そんなこと、ないよ……」
首を振りながらちょっと赤くなる。これもまた可愛い。
「そんなことあるの!香奈ちゃんはね、俺の世界一なの。でも他の男の世界一になってはいけません」
「そんなの、ならないし、なれないよ」
「なれない!?ダメだよ!なっちゃダメ!なったら俺、ヤキモチ妬いて死ぬよ、きっと」
「……」
「他の男の世界一にはならないで。ずっと俺だけの世界一でいて」
「……私、翔太くんだけだもん」
あ、頬を膨らませた。可愛いなあ。
「あはは、ごめん。……わかってる」
「わかってるなら、変なこと言わないで!」
照れながら怒る彼女は可愛くてたまらない。
少し赤い彼女の頬をそっと撫でた。
「俺ね、一目惚れなんて信じてなかったんだ。見た目で人を好きになることに意味はないと思ってた。それなのに、……俺は君に一目で惚れた。最初は自分でも信じられなかったよ。でも、遠くから見ていてもやっぱり好きで、話をしたらもっと好きになった。一緒にいればいるほど好きになっていく。俺はね、これからもずっと君を好きになり続けるんだよ」
香奈ちゃんは、またペタッと頬を俺の胸に押し付けて目を閉じた。この密着した感触はたまらない。
「そんなことを言ってもらえるなんて、……私は幸せだね」
「幸せって言ってもらえて良かった。しつこくてウザーい、なんて言われなくて」
「言わないよっ」
うん、わかってる。
でも、幸せって言ってくれて嬉しかった。
幸せなのは俺の方だ。君がそばにいてくれるなら、俺は誰よりも世界一、幸せなんだ。