残業しないで帰りたい!

ようやく煙草に火がついたから、吸える限りの煙を吸って、一度肺に留めてから白い煙を上に向かってフーッと思いきり吐き出した。

はあ……。

……。

少し、正気に戻った気がする。

そうだよ……。

一目惚れだなんて。
バカバカしい。

思い出してみても、特別に美人ってわけでもなかったし、本当に普通の子だった。

むしろかなり地味な部類だよ?あの子。

だいたい彼女、11も年下なんだよね。

子ども、とまでは言わないけど、さすがに年下すぎるんじゃないの?

親の方が年が近かったりして……。
あ、なんかそれ、イヤだなあ。

いやいや、相当若い親じゃない限り、親の方が年が近いなんてことはないか。

ご両親はどんな感じなんだろう。
幼い頃はどんな子どもだったのかな?
さぞかし可愛かっただろうな。
写真見てみたい……。

兄弟はいるのかな?

確か横浜育ちだったよね?横浜のことをいろいろと教えてくれるだろうか。

……?

あっ!
なんだよ、俺……。

また、彼女のこと考えちゃってるし。

あーもう!ダメなんだって。

っていうか、俺ってもう33なの?
それってなんか、オッサンじゃん。
それはそれで衝撃だな。

俺が22歳の頃の33歳って、相当オッサンに見えたけど……。
彼女から見た俺は、やっぱりオッサンなんだろうか。

俺、33にもなって何やってんだろ。
フラフラして、バカみたいだな。

もしかしたら、昨日抱いた子だって彼女と同じくらい若い子だったのかもしれない。

ホント、何やってんだろ。

……?

……。

……どうして俺……抱けたんだろう?

どうして俺、よく知りもしない女を抱く気になったんだろう。

なんであんなこと、できたの?
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